かつて名探偵の助手だった俺・君塚君彦は、今は亡きシエスタが残した課題に挑み、その思惑を超える答えに辿り着いた。 名探偵を取り戻す――そんなあり得ぬ奇跡を起こすため、シード討伐の手がかりを得るために、俺と夏凪は再びロンドンへと飛ぶ。 だが、その道中の飛行機で四年前と同じ
「お客様の中に探偵の方はいらっしゃいませんか?」
という言葉を聞いてしまい……? 敵と味方、過去と未来、出会いと別れ。 遺志と意志が交錯し、物語は急転を始める。 探偵はもう、死んでいる。 ままでは決して終わらせない。 たとえそれが世界の理に反する願いでも、この結末は認めない。 これは地上一万メートルの上空で始まる新たな冒険劇。