数多くのTVドラマや映画に出演しながら、ミュージシャンとしても活躍中の佐野史郎さんがドワンゴジェイピーに降臨!
幼少期から怪奇幻想の世界に親しみ、関連作品への出演も多数。
第2弾は唯一無二の作風で文学史にその名を残す江戸川乱歩の作品より「芋虫」を配信!
作品紹介
佐野史郎 怪奇幻想シリーズ(2) 芋虫
著者:江戸川乱歩
ナレーター:佐野史郎
再生時間:01:07:10
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佐野史郎 怪奇幻想シリーズ(1) 鏡地獄
著者:江戸川乱歩
ナレーター:佐野史郎
再生時間:00:52:55
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キャスト・スタッフ
【朗読】
佐野 史郎(さの しろう)
1955年3月4日生まれ。島根県出身。
1986年『夢みるように眠りたい』で映画初主演。以後数々の映画・ドラマ・舞台で幅広く活躍。
小泉八雲の朗読を続けている他、写真、執筆、バンドなど俳優以外の活動も行う。
【音響監督】
天願 大介(てんがん だいすけ)
1959年東京生まれ。
監督として『妹と油揚』『無敵のハンディキャップ』『AIKI』『暗いところで待ち合わせ』『世界で一番美しい夜』『デンデラ』『魔王』『赤の女王』など。
脚本として、今村昌平監督『うなぎ』『カンゾー先生』、三池崇史監督『オーディション』『十三人の刺客』、林海象監督『我が人生最悪の時』『遙かな時代の階段を』など多数。
劇作・舞台演出も多く、2020年は『少女仮面』(作唐十郎)『痴人の愛』(作演出)を上演している。
【テーマ曲・作曲】
めいな Co.(Meyna Company)
めいな Co.は熊谷陽子と浦山秀彦の音楽創作ユニット。
映画『夢みるように眠りたい』'86林海象監督作品(主演佐野史郎)で初めてタッグを組む。
以降、作曲、編曲、CM音楽から演劇、映画音楽まで幅広く活動する。
行定勲監督作品の『GO』 '01、『世界の中心で、愛をさけぶ』 '04、『今度は愛妻家』 '10 で日本アカデミー賞優秀音楽賞を受賞する。
佐野史郎さんのコメント
収録後の感想
かつてカセットブックの時代に、「人間椅子」「押絵と旅する男」を朗読して以来の乱歩作品の朗読とあって、若き頃の自分に対する挑戦でもありました。
なので、ディレクターも当時と同じく天願大介さんにお願いし、時を超える旅に共に出かける感覚をも抱いておりました。
加えて乱歩世界を想わせる私のデビュー映画、林海象監督「夢みるように眠りたい」の音楽 を担当なさった「めいなCo.(熊谷陽子、浦山秀彦)」にも参加していただいたことで、乱歩愛あふれる世界となっていることと思います。
スタジオは、さながら彫刻のアトリエのようでした。一音一音、活字を削りだす作業は、決して容易いものではありませんでしたが、乱歩が語りかけてくる言葉に応えるべく、妖しの世界へと身を投じる想いでした。
聴取者に向けての聴きどころ
「鏡地獄」は、言葉でもって未知の領域の映像世界を体験させるべく、ただひたすらに途切れることなく、それこそ蟻地獄のように読者を幻惑していきます。
ここでは更に文字を音にして、地獄の坩堝を体験していただかなければなりません。
話を切り出す男が聞いたという、Kという男が語る物語りはクラシックホラー映画を想わせるマッドサイエンティストもの。
もちろん、乱歩に欠かせない禁断のエロスも重要な役割を果たしています。
果たして語り部の存在は、いったい誰だったのか?
あわせ鏡のように、実態がわからなくなっていく喜悦を味わっていただけましたなら幸いです。
「芋虫」は、乱歩自身が決して時の政権や軍部、それに順じる市井の人々を批判したものではないと言っていますが、あらためて音にしてみると、強烈な戦争批判のメッセージとして体の奥底に響いてきます。戦中、乱歩作品が発禁処分となったのは当時の状況を考えると当然のことだったのかもしれません。
と同時に、国家や地域、家族など、あらゆる共同体の規約や常識、 モラルに囚われることのない、至高のラブストーリーでもあります。
救いのない世界に、乱歩的逆転の思考を身につければ、絶望は救済となることでしょう。
極上の官能小説を、是非、音でお楽しみいただけますよう。
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