“なぜ自分は失敗ばかりなんだろう”と嘆くことはありませんか?実は、歴史に名を残した偉人たちこそ、失敗ばかりする失敗の名人だったのです。「失敗図鑑 すごい 人ほどダメだった!」ほか、おすすめのビジネス書オーディオブックを紹介します。
「失敗図鑑 すごい人ほどダメだった!」ほか、人生に迷ったらヒントをもらえるビジネスオーディオブック
なかなか会議で発言出来ない、プレゼンテーションが上手くいかないなど、なぜ自分は失敗ばかりなのか、と思ったことはありませんか?今回ご紹介する「失敗図鑑 すごい人ほどダメだった!」は、世界の偉人たちの失敗談を集めた本です。悩めるときこそ、偉大な人物たちの失敗談を聴くことで、行動をするためのヒントをもらいましょう。今回は、「失敗図鑑 すごい人ほどダメだった!」以外にも、人生にモヤモヤしたときに聴きたい、行動をするためのヒントをもらえるビジネス書をご紹介します。
失敗を恐れる、ビジネスパーソンの背中を押してくれる
本作は、世界の偉人たちの失敗談を集めた児童図書です。児童図書でありながら、大人が勇気づけられる!と、ビジネスパーソンの読者も獲得し、ベストセラーとなっています。
本書に登場するのは
文豪、夏目漱石やシャネル創設者のココ・シャネル、ディズニー創設者のウォルト・ディズニーなどそうそうたる面々です。成功者として知られる人たちですが、その成功は知られざる失敗によって成り立っていたのです。
本書の冒頭には、発明王ことトーマス・エジソンが登場します。電球や蓄音機などの発明で知られるエジソンですが、実は失敗作も数多く作っており、失敗王との異名もあったといいます。失敗について聞かれたエジソンが“
失敗ではない。うまくいかない1万通りの方法を発見したのだ”と答えたのは有名な逸話です。“失敗があるからこそ、成功につながる道が少しづつ 見えてくる”という冒頭の語りかけには、勇気づけられるビジネスパーソンも多いのではないでしょうか。
本書では、世界の偉人たちがどのように失敗し、そしてそれをどのように克服したかをセットで紹介しています。
例えばシャネル創設者のココ・シャネル。デザイナーとして一度は引退したものの自由に働くための女性の服を作りたいと、71歳のときにデザイナーとしてカムバックします。しかし、ショーは大失敗、批評家からは“物悲しい回顧録”として酷評されていまうのです。
しかし、シャネルはめげることなく、新作を発表し続けます。シャネルの服が認められたのは、フランス国内ではなく遠く離れたアメリカでした。すでに女性の働き方が自由になりつつあったアメリカでは、シャネルの服が新しいモードとして受け入れられたのです。
本書では、このように
自分が一生懸命作ったものや考えたことが笑われたとしても“ただ「ここではみとめられなかっただけ」かもしれません”と、このエピソードから得られる教訓を解説しています。
そして、文豪として知られる夏目漱石も、実はキャリアの過程で大失敗をしていました。英語の先生だった夏目漱石は、国からの要請でイギリスのロンドンに留学に出かけます。しかし、いざついてみても全く自分の英語が通じず、もともとメンタル弱かった漱石は思い悩み、部屋に引きこもってしまうのです。
結局何もできずに日本に帰国した漱石ですが、この大失敗から転機が生まれます。漱石の友人が、心の辛さを和らげるために小説を書くことをすすめるのです。こうして生まれたのが 漱石の代表作でもある「吾輩は猫である」です。ここから数々の名作を生み出し、日本を代表する作家となった漱石。本書は
“頭の中のモヤモヤが大きくなったと感じたときは、いろいろなことにチャレンジして、自分のモヤモヤを形に出来る方法を見つけましょう”と語りかけます。
このように、本書では歴史に名を残す偉人たちの大失敗とともに、そこから得られる失敗の教訓を合わせて解説しています。児童図書なのでイラストや図解が多く、大人が観ても見やすい一冊になっています。
プレゼンテーションが上手くいかずに失敗してしまった、新しいプロジェクトに参画したが上手くいかなかったなど、ビジネスパーソンは日々失敗に思い悩むものです。気持ちがふさぎこんだら、本書を聴いて気持ちをリセットするとともに、偉人の失敗談から、次はどう行動したら良いかというヒントをもらいましょう。
- 著者:大野正人
- ナレーター:海老沢潮
- 再生時間:04:07:24
救急医療に携わってきた医師による、悩まないためのヒント
毎日の生活を送る中で、悩みは切っても切り離せないものです。悩みに引きづられないようにしよう、と思いつつも、ついつい悩みにとらわれてしまう人は多いのではないでしょうか。本書は、東大病院の
救急医療の現場で医師として活動してきた著者が、悩みにとらわれずに、あるがままに生きる方法を説いた本です。
著者の矢作直樹氏は、医師として麻酔科、救急医療、内科と様々なキャリアを積んできました。救急医療や集中治療などの命のやり取りが行われる現場にて、経験を積んだ著者は“
死は終わりではなく、魂は永続する”という確信を得たと言います。2011年に刊行された「人は死なない-ある臨床医による摂理と霊性をめぐる思索」はヒットを記録し、以降は死生観に触れながら、どうよりよく生きるかというテーマで著作を発表し続けてきました。
本作でも、魂は永続するという死生観に立って“
自分がいつ他界しても悔いが残ることのないように毎日を生き切る”ことが重要だとあります。本書の中では、宗教観に触れたメッセージが登場しますが、帯にも“足るを知る”という仏教の言葉(仏教では知足)と書いてあります。現状に対して満足をして感謝をすることで、精神的に豊かになれるというメッセージです。本書の中には、視点を変えたり心持ちひとつで、幸せになれるのだというメッセージが込められているのです。
救急医療の現場で命のやり取りを行ってきた著者の言葉だからこそ、聴いている人の胸に深く刺さるのではないでしょ うか。
- 著者:矢作直樹
- ナレーター:佐々木健
- 再生時間:04:04:51
心の名医による、心配ぐせを克服する方法
本書は“モタさん”の愛称で親しまれた医学博士の斎藤茂太が、心配ぐせをなおすには、どうしたら良いかを解説した本です。モタさんという愛称からも分かるように、ほがらかな人柄でファンの多かった斎藤茂太氏。心の名医として夫婦や子育て、そして生き方に心の病などをテーマとした著作を多数発表。その中でも、心配ぐせはもっとも斎藤氏が得意とするテーマです。
本書の冒頭で、心配についてこのように語られています。“
心配性とは「生きるエネルギー」なのだ。そして、心配性だからこそ、考え方、行動の仕方しだいで、物事はうまくいくのである。”
心配性の人は、なんとか心配性である心持ち事態を治したいと思ってはいないでしょうか?しかし、斎藤氏によると、心配性自体はエネルギーだから、 それを正しく有効活用すれば良い、というわけです。
本書では、いかに心配性のエネルギーの負の面をおさえて、正しく活用するかの具体的な方法が綴られています。“ムダな「ドキドキ」を克服する8つの習慣”の章では、不毛な悩みを克服する方法やなどが紹介されています。
例えば、
不毛の悩みのひとつは過去に起きてしまった失敗についての悩みです。その悩みを克服するには“「心配性の虫」を封じるには、自分にとってツライ現実を受け容れることがまずたいせつ”だと説きます。人は、自分のやらかしたことに直面すると、言い訳で取り繕えないかという方向に傾きがちだからです。
このほかにも「他人の目が気にならなくなる8つのレッスン」など、不毛な悩みを克服するための方法がステップごとに解説されています。
後半では、心配性という特性をどうプラスに転じていくかという、正しく有効活用するためのメソッドが明かされていきます。
例えば将来に対しての不安があるのであれば
“心配した通りに物事が運ばないように、不安材料を努力目標として掲げる”という方法を解説しています。“先のことをあれこれ考えて、心配するだけでは何もいいことはないが、「心配だから、やれるだけのことはやっておこう」と考えればまったく違ってくる”というわけです。
このように、本書では今すぐに使える心配ぐせを、上手くいなすための方法が解説されています。内容は盛りだくさんですが、モタさんの軽妙な語り口ですっと聴けてしまう一冊です。ケーススタディでも、悩みを抱える登場人物のエピソ ードを例に用いて語られるので、物語調で読みやすくなっています。
是非、心配性を抱えているという人は、本書を聴いてみましょう。
- 著者:斎藤茂太
- ナレーター:市村徹
- 再生時間:04:36:05
人生の次のステージに進むには、捨てることが必要?
いつものやり方が上手くいかなくなったと感じたり、友人が違って見える、そんな日々の生活に違和感を感じることはあるでしょうか。著者は、そういった
違和感を感じたら人生のステージが変わる合図だと言います。そして、今まで上手くいっていたやり方を手放して捨てることこそが、次のステージで活躍するための準備だと語りかけます。今までの成功法則を捨てて、身軽になることで“新しいやり方”や“新しい考え方”を獲得出来るというのです。
とはいえ、人は変化を恐れる生き物です。本書では、一気にすべてを捨てるのではなく、まずは1つ試してみませんか?と提案します。例えば“これまで成果が出ていたやり方と違う方法をや ってみる”ことです。試してみるのが怖いという人は“自分に一番似合うと思っている今の髪型を変えてみる”でも良いと言います。やり方を変えたら、もっとうまくいくかもしれませんし、自分にさらに似合う髪型を発見出来るかもしれません。
新しい何かを獲得するには、まずは今のやり方を捨てることが重要なのです。
著者の椎原崇氏は、中学を卒業後にパチプロとして多い時は月に200万もの収益を上げていました。その後も一度も就職することなくビジネスオーナーとして活躍し、セミリタイヤ生活中に成功と心の幸せの相関に着眼し、成功者ほどラクに捨てていることに気づいたと言います。その後はコンサルタントとして活躍する著者が、自身の体験から得られた捨てることのメソッドをあますくとなく、解説しています。
内容もライトで分かりやすいので、朝の通勤時間に聴くのにも適しています。最近マンネリを感じたり、現状に違和感を覚えるという人に、是非聴いてほしい一冊です。
- 著者:椎原崇
- ナレーター:福田結巳
- 再生時間:03:33:57
よりよく生きるための、9つのヒント
本書は、人生をよりよく生きるための9つの指針を解き明かした本です。自分に自身が持てなかったり、なかなか成功することが出来ずに焦っていたり、日々の生活の中で人生についてモヤモヤを感じている人におすすめの内容となっています。
本書を読むことで、今まで抱えていたモヤモヤに対して、新しい視点で取り組むことが出来るでしょう。例えば、人生において、失敗が怖くてなかなか行動に踏み出せないという人は多いと思います。しかし、行動なくして成功することは出来ません。著者は、
行動した結果に得られる失敗は“「人生」という一枚の絵を完成させるためのパズルのピース(経験)"であると説きます。行動をすればするだけ、失敗するにせよ、パズルのピース(経験)をたくさん集めることが出来ます。このピース(経験)をつぶさに観察して、どう組み合わせるか考えることで、完成した一枚の絵=理想の人生が出来上がるのです。
このように考えれば、失敗が怖くて行動が起こせないという人も、行動することでパズルのピース(経験)を取りに行くんだ、というマインドに変わることが出来るのではないでしょうか。
本書では自尊心も重要なファクターであると説いています。自尊心とは、自分をかけがえのない尊いものだと理解することです。多くの自己啓発書でも自尊心の大切さは説かれています。本書では、
人生を幸せに生きるためには、自尊心に加えて他尊心もまた重要であると言っています。他尊心とは、他者もまたか けがえのない存在であると理解することです。自らを肯定する自尊心があっても、他人の価値を認める他尊心がなければ、誰の協力も得られずに孤立してしまうのです。
このように、本書では生きる上で不可欠な考え方を、9つのテーマによって解き明かしています。本書は物語調になっており、人生に悩む中年の会社員アレックスに、サイードと名乗る少年が祖父からもらったという「賢者の書」を勧めるところから始まります。平易で読みやすい内容なので、通学や通勤時間にさくっとオーディオブックで聴くのに適した本です。
- 著者:喜多川泰
- ナレーター:市村徹
- 再生時間:04:15:07
「失敗図鑑 すごい人ほどダメだった!」ほか、おすすめのビジネス書オーディオブック
今回は「失敗図鑑 すごい人ほどダメだった!」ほか、人生にモヤモヤしたときにヒントを与えてくれるビジネス書を紹介しました。
人生に行き詰ったとき、偉人の失敗に学んだり、心配癖の性格を克服したり、人生とどう向き合うべきか振り返ったり。今回ご紹介したオーディオブックは、人生の袋小路から脱するためのヒントを与えてくれることでしょう。いずれの本にも共通するのは、まずは行動することが大事である、ということです。今回ご紹介した5冊を、行動するための心の処方箋として、明日から小さな行動を始めてみてはいかがでしょうか。
また、今回ご紹介した以外にも、多数のビジネス書オーディオブ ックがあります。気になる人は、下記もチェックしてみましょう。
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