吉田昌郎、菅直人、班目春樹…当事者たちが赤裸々に語った「原子力事故」驚愕の真実。 あの時、何が起き、何を思い、人々はどう闘ったのか。 ヴェールに包まれたあの未曾有の大事故を当事者たちの実名で綴った渾身のノンフィクションを音声化。
その時、日本は“三分割"されるところだった――。
「原子炉が最大の危機を迎えたあの時、私は自分と一緒に“死んでくれる"人間の顔を思い浮かべていました」。
食道癌の手術を受け、その後、脳内出血で倒れることになる吉田昌郎・福島第一原発所長(当時)は、 事故から1年4か月を経て、ついに沈黙を破った。 覚悟の証言をおこなった吉田前所長に続いて、現場の運転員たちは堰を切ったように真実を語り始めた。
2011年3月、暴走する原子炉。現場の人間はその時、「死の 淵」に立った。 それは同時に、故郷福島と日本という国の「死の淵」でもあった。 このままでは故郷は壊滅し、日本は「三分割」される。
使命感と郷土愛に貫かれて壮絶な闘いを展開した男たちは、 なぜ電源が喪失した放射能汚染の暗闇の中へ突入しつづけることができたのか。
「死」を覚悟した極限の場面に表われる人間の弱さと強さ、 復旧への現場の執念が呼び込む「奇跡」ともいえる幸運、首相官邸の驚くべき真実……。 吉田昌郎、菅直人、班目春樹、フクシマ・フィフティ、自衛隊、地元の人々など、90名以上が赤裸々に語った驚愕の真実とは