「社会的共通資本」を提唱し、ノーベル経済学賞候補と言われた世界的な知の巨人・宇沢弘文氏のエッセイ集が登場!
経済学に「人間の心」を持ち込み、人間を中心とした豊かな経済社会を目指した経済学者・宇沢弘文。 人々が幸福に生きる経済社会をつくるうえで経済学に何ができるかを自問し行動し続けた学者の温かい言葉から 人の幸福とは何か、これから日本と世界はどこへ向かうのかについて、多くの学びを得られる一冊です。
1928年に生まれ、東京大学理学部数学科卒業、同大学院に進み、 スタンフォード大学、シカゴ大学で教鞭をとり、 日本でも成田空港問題、都市問題、地球温暖化問題など、様々な社会問題に取り組んできた宇沢弘文氏。
本作品は、2014年に逝去した宇沢氏のエッセイと、 未公開の講演録、そして池上彰氏による解説を加えた、 著者が目指した「 人間を中心とした幸福な経済社会」の姿と、著者の思想・人柄に迫る一冊です。
世界各国、各都市が経済的に豊かになっていく一方で、 様々な人間の活動が地球温暖化や公害、都市問題を生み出し、多くの人々に苦しみをもたらしています。
このような世界の実情を見て、経済学に何ができるかを自問し、自ら行動し続けた宇沢氏は、 まず「人間の心」を中心に据え、「社会的共通資本」こそが幸福な社会を実現すると説き続けてきました。
宇沢氏が提唱したこの「社会的共通資本」の内容についても、思想遍歴と共に本作品の中で語られています。
経済危機や過重労働の問題などにより、改めて人の幸せと経済活動の関係が注目される今こそ、 あらゆる人の幸せを願って活動をつづけた経済学者・宇沢弘文氏の思想に触れてみませんか?