ひとり怪談 ~ファンキー中村の怪奇独話~ 第一話「北の街にて」 悪質犯罪、孤独死、集団自殺― 怪談もまた現代の闇を映し出す鏡である。 多くの怪奇現象に遭遇し続けてきた怪談師・ファンキー中村は言う「怪談は人の死であり、現世に対する命の叫びでもある」と。 その言葉を裏付けるかのような彼の周りで起こる不可思議な現象の数々は、人間がそこに生きていたという証と、 私達も彼らと同じ人間という生き物であることを強く思い知らされる。 体という物体がなくなり、思念だけが残ったモノたちはどこへいくのだろう。 そんなモノたちの思念の数々をファンキー中村自らの語りで思う存分感じていただきたい。
最後に、これだけは誤解しないでいただきたい。 怪談とはただの怖い話ではなく、恐ろしくも悲しく、とても後ろめたい話なのだ。
■商品内容 今から二十数年前、とある地方都市の新しいディスコで 新オープンの準備を担当することになったファンキー中村。 新店ということもあり多くの客で賑わい、当然常連客ができていった。 そしてその中に、ある一人の男性がいた。いつものように通っていた彼は、しかし突然店に来なくなった。 携帯電話もない時代、誰もが彼の存在を忘れかけていったある日、ファンキー中村は彼と偶然にも再会することになったのだが…