ひとり怪談 ~ファンキー中村の怪奇独話~ 第三話「事故」 悪質犯罪、孤独死、集団自殺― 怪談もまた現代の闇を映し出す鏡である。 多くの怪奇現象に遭遇し続けてきた怪談師・ファンキー中村は言う「怪談は人の死であり、現世に対する命の叫びでもある」と。 その言葉を裏付けるかのような彼の周りで起こる不可思議な現象の数々は、人間がそこに生きていたという証と、 私達も彼らと同じ人間という生き物であることを強く思い知らされる。 体という物体がなくなり、思念だけが残ったモノたちはどこへいくのだろう。 そんなモノたちの思念の数々をファンキー中村自らの語りで思う存分感じていただきたい。
最後に、これだけは誤解しないでいただきたい。 怪談とはただの怖い話ではなく、恐ろしくも悲しく、とても後ろめたい話なのだ。
■商品内容 今から二十五年前、パーソナル無線の流行っていた当時、とあ る湖のほとりに仲間たちとドライブに行くことになった。 その帰り道、高速道路の橋脚にひとりの男性が頭をかかえて座っていた。 見てみるとその男性のシャツは血に染まっており、どうやら橋脚に衝突して事故を起こしているようだった。 ファンキー中村とその仲間は救急車を呼ぶために散り散りに分かれて公衆電話を探すことにした。 そして救急車を呼び一足先に事故現場に戻ったのだが…