ひとり怪談 ~ファンキー中村の怪奇独話~ 第八話「上から見てる」 悪質犯罪、孤独死、集団自殺― 怪談もまた現代の闇を映し出す鏡である。 多くの怪奇現象に遭遇し続けてきた怪談師・ファンキー中村は言う「怪談は人の死であり、現世に対する命の叫びでもある」と。 その言葉を裏付けるかのような彼の周りで起こる不可思議な現象の数々は、人間がそこに生きていたという証と、 私達も彼らと同じ人間という生き物であることを強く思い知らされる。 体という物体がなくなり、思念だけが残ったモノたちはどこへいくのだろう。 そんなモノたちの思念の数々をファンキー中村自らの語りで思う存分感じていただきたい。
最後に、これだけは誤解しないでいただきたい。 怪談とはただの怖い話ではなく、恐ろしくも悲しく、とても後ろめたい話なのだ。
■商品内容 ある年の夏、友人から電話があり数十人で心霊スポッ トに行くことになった。 丘の上に立つ白い灯台のようなその場所に着き、仲間大勢が下で見守る中数人でその塔を上っていくと最上階に辿り着いた。 おかしな気を感じるその部屋の窓から下で待つ仲間たちに手を振っていると、 突然下にいた仲間たちが悲鳴をあげて走り去って行ってしまった。 よく分からないまま自分たちも螺旋階段を下に下りていると、 さっきまでいた部屋で物音がして自分たちの後を足音が追いかけてきた…