ひとり怪談 ~ファンキー中村の怪奇独話~ 第十三話「温泉の怪」 悪質犯罪、孤独死、集団自殺― 怪談もまた現代の闇を映し出す鏡である。 多くの怪奇現象に遭遇し続けてきた怪談師・ファンキー中村は言う「怪談は人の死であり、現世に対する命の叫びでもある」と。 その言葉を裏付けるかのような彼の周りで起こる不可思議な現象の数々は、人間がそこに生きていたという証と、 私達も彼らと同じ人間という生き物であることを強く思い知らされる。 体という物体がなくなり、思念だけが残ったモノたちはどこへいくのだろう。 そんなモノたちの思念の数々をファンキー中村自らの語りで思う存分感じていただきたい。
最後に、これだけは誤解しないでいただきたい。 怪談とはただの怖い話ではなく、恐ろしくも悲しく、とても後ろめたい話なのだ。
■商品内容 とある旅行代理店に勤める友人。 彼は北関東にある温泉旅館に調査に行ったのだと言う。 泉質の良い温泉がありサービスも丁寧でとても評価の高い旅館であったのだが、常にどこかに視線を感じていたという。 そして夜中の人の寝静まった時間、温泉に向かうとそこで奇怪な出来事が次々と起こったというのである…