ひとり怪談 ~ファンキー中村の怪奇独話~ 第十六話「置屋の宴」 悪質犯罪、孤独死、集団自殺― 怪談もまた現代の闇を映し出す鏡である。 多くの怪奇現象に遭遇し続けてきた怪談師・ファンキー中村は言う「怪談は人の死であり、現世に対する命の叫びでもある」と。 その言葉を裏付けるかのような彼の周りで起こる不可思議な現象の数々は、人間がそこに生きていたという証と、 私達も彼らと同じ人間という生き物であることを強く思い知らされる。 体という物体がなくなり、思念だけが残ったモノたちはどこへいくのだろう。 そんなモノたちの思念の数々をファンキー中村自らの語りで思う存分感じていただきたい。
最後に、これだけは誤解しないでいただきたい。 怪談とはただの怖い話ではなく、恐ろしくも悲しく、とても後ろめたい話なのだ。
■商品内容 以前、運送・建築・建設・土建などを複合した会社をし ていた時、秩父の近い小さな町にひとつ土場を設けることにした。 そしてそこで社員の皆を集めバーベキューをすることになり、その最中に自分で酒の買出しに行くことになった。 酒屋を探し歩いている途中、左手にある明かりの点いた建物からなんとも風情のある楽器の音、そして歌が聞こえてきた。 よく聴いてみるとそれは「きつねつり」というお座敷遊びであった。