2025/03/31 23:59 まで
坂口安吾の短編小説。
遊ぶことが好きで貧乏が嫌な娘のサチ子。そんなサチ子に対して同じ思想であった母親は自分と同じオメカケになることを勧める。サチ子自身、オメカケになることは嫌ではなかったが、あまりにもひどい束縛をしてくる母親に嫌気がさしていた。やがてオメカケなぞは国賊のような時世となり、母もサチ子をオメカケにすることをあきらめ始めていたころ、空襲により死別してしまう。
後にサチ子は、徴用先の初老の専務・久須美の所へ引き取られる。久須美の大きな愛情の中で満ち足りた生活を送るが、墨田川という力士と浮気をしてしまう。
*文中に、現代の社会通念や人権意識において不当・不適切な表現や語句、差別的表現が見られる場合がありますが、創作された当時の時代的背景などを鑑み、また原文を尊重する意味も含め、そのまま朗読しています。