wisの谷崎潤一郎1「鍵」

再生時間:

07:20:35

チャプター数:

23

図表の数:

0

出版社:

響林社

作品紹介

屈折した性的願望をもつ夫と、貞淑と淫乱の両面を持つ妻が、それぞれ日記を相手が読むように仕向けながら綴る『鍵』。谷崎潤一郎による性愛小説の代表作。京都に住む大学教授の夫は、妻郁子とは長年、暗闇の中でしか関係したことがなく、その姿態を明るい灯の下でじっくり味わいたいと願っている。特に美しい足先には強く惹かれるものがある。妻も性的欲求は旺盛で、刺激を得たいと思っている。夫と妻はそれぞれの性的願望を日記に書き、相手が見るように仕向けるべく、夫は抽斗の鍵を落としておいた。夫は、娘敏子の恋人、木村と妻とが接近することにも異常な興奮を覚える。ある日、ブランデーを過ごした郁子が浴室で意識を失ったことから、夫の欲求が満たされる時が来た・・・・。その後、夫は、妻の裸体が写ったポラロイド写真の現像を木村に頼むなど、郁子と木村とを接近させ、嫉妬の情を燃え上がらせて喜びつつ、妻の欲望を満たすために、薬剤を多量に飲み、やがて体の変調を覚えるようになる。郁子は、木村と一線を超える寸前までの関係となっていく・・・。夫は、自ら誘導した妻郁子と木村との関係に、嫉妬の情を燃やし、郁子は日記に、それをさらに助長する内容をあえて記述していく。夫がかなりの高血圧であることはわかっていたが、郁子は木村との情事だけでなく、夫との交わりも捨てることができず、いずれそうなることは予感しながらも、夫への刺激をやめなかった。そして、遂にその日が来た・・・。夫は郁子の上に、突然崩れ落ちた。夫は闘病中でもビフテキと日記に関心を持ち続けた。やがて終焉を迎えるが、郁子は、夫に見せるための日記だったので、書く張り合いが失われてしまった。が改めて、夫の日記と自分の日記とを照らし合わせながら、相互の刺激の結果を振り返るのだった。残されたものは、本来娘の敏子の夫となるはずの木村との関係。郁子の胸を期待と不安とがよぎる。世間を偽装しながら、娘を犠牲にしながら、郁子には木村との関係を続けて行くしかないのだった――。

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