日本の文学史上最古にして最高傑作ともいわれる『源氏物語』。 紫式部によって書かれた全五十四帖にわたる長編小説を、わかりやすく情感豊かに読み上げました。 語り継がれて千年――『源氏物語』 光り輝く君、光源氏と彼をめぐるさまざまな人物たちが織り成す平安王朝の華麗で壮大な物語。(第1帖 桐壺~第41帖 幻) 光源氏亡きあと、彼の子孫である薫と匂宮が登場。彼らと宇治の姫君たちとの恋模様を描いた「宇治十帖」を含む物語。(第42帖 匂宮~第54帖 夢浮橋) 文章の構成や美しさ、さまざまな登場人物のすぐれた心理描写で、世界からも評価が高い『源氏物語』。誕生から1000年もの長き年月を経た今でもなお人々を魅了し、多くの人々に広く読み継がれてきました。その『源氏物語』全54帖を耳で楽しんでいただけるオーディオブックです。
近代で最初に『源氏物語』を 訳した与謝野晶子は、それぞれの帖の冒頭に、その帖の内容をふまえた歌を一首詠んでいます。その晶子の歌もすべて収録。帖の名前だけが残り、その本文がないとされる「雲隠」については、第41帖「幻」のあとに併せて収録。晶子の「雲隠」の歌一首と解説がついています。