治承四年正月一日、鳥羽殿には、相国もゆるさず、法皇もおそれさせましましければ、元日元三の間、参入する人もなし。(巻第四・厳島御幸)
巻第四 収録内容 安徳天皇が即位し、平氏の権勢は頂点に達する。譲位した高倉院は、後白河法皇のために延暦寺の反対をおしきって上皇初めての参詣を厳島神社にした。 そのころ源頼政のすすめにより以仁王から平氏追討の令旨が出され、源氏の反乱がついに起きる。平氏はすぐに追討軍を出し、宇治川で合戦する。源氏は破れ、頼政は自害、以仁王も絶命。以仁王に味方した三井寺は平氏によって焼き尽くされてしまう。 01 厳島御幸(いつくしまごこう) 02 還御(かんぎょ) 03 源氏揃(げんじぞろえ) 04 鼬之沙汰(いたちのさた) 05 信連(のぶつら) 06 競(きおう) 07 山門牒状(さんもんへのちょうじょう) 08 南都牒状(なんとちょうじょう) 09 永僉議(ながのせんぎ) 10 大衆揃(だいしゅぞろえ) 11 橋合戦(はしが っせん) 12 宮御最期(みやのごさいご) 13 若宮出家(わかみやしゅっけ) 14 通乗之沙汰(とうじょうのさた) 15 鵼(ぬえ) 16 三井寺炎上(みいでらえんしょう)