あの日、あの時、一瞬にして世界が変わった。そこに確かに存在した人々の物語。 あなたに彼らの声が聞こえますか? ヒロシマに祈りをこめて。失われた声を一つ一つ拾い上げた朽木祥、渾身の短編連作。
巻末に、本作に収録された1編「石の記憶」の英訳版 “The Trace”を特典として収録しています。 ぜひ、合わせてお聞きください。
広島原爆投下を生き延びた人々の物語として2012年に児童単行本として発表された『八月の光』は、 多くの人の心を打ち、評価の高い作品でした。
そして、2編を加えて小学館文庫化されました。 このたび、著者の意向で、さらに新たに2編書き下ろしを加えて、 7編の短編連作として児童向けに出版いたします。
名前だけでしかない人があり、名前すら残らなかった人があります。 ヒロシマの物語を書くということは、あるいは読むということも、 そのような人びとの「失われた声」に耳をすませることなのだと私は考えています(作者あとがきから)。
本書の冒頭の1編「石の記憶」の英訳版を音声化いたしました。 ぜひ合わせてお聞きください。
“The Trace”
監修:AtoZ English