三十六年前（小学館の名作文芸朗読）

【小学館の名作文芸朗読】
探偵小説誌『新青年』編集長を務め、大正期から昭和期に活動した編集者・翻訳家・小説家の随筆。江戸川（乱歩）君の小説「二銭銅貨」が発表された当時、「太陽」などを発行する博文館は日本の雑誌王国。毎日が転手古舞いで、この作品はしばらく僕の引き出しの中に。彼から催促の手紙が来た時も、大したものではあるまいと高をくくっていた。しかし目を通すと、日本にもこんな作家がいるのかと驚嘆した。