栗原一止(くりはら・いちと)は、信州にある「24時間、365日対応」の病院で働く内科医である。ぐるぐる回る忙しい毎日に、母校の医局から誘いの声がかかる。大学に戻れば最先端の医療を学ぶことができる。だが、大学病院では診てもらえない、死を前にした患者のために働く医者でありたい......。悩む一止の背中を押してくれたのは高齢の癌患者・安曇(あずみ)さんからの思いがけない贈り物だった。2010年本屋大賞第2位、日本中を温かい涙に包み込んだベストセラー小説です。(C)2012 Sosuke Natsukawa, SHOGAKUKAN INC.