【小学館の名作文芸朗読】
明治期の日本で「小泉八雲」の名で作家活動をしたラフカディオ・ハーンが、浦島伝説を紹介しながら綴る旅行記。旅館「浦島屋」の妖精のような女主人に人力車を手配してもらった私は、車中で浦島伝説に思いを巡らせる。日本の人々は浦島明神なる神社まで建立している。彼らが同情するのは、乙姫様ではなく、浦島の方なのである。神に惑わせられたが、神の目的を疑った浦島の愚行に、なぜそんなに同情できるのか?
◇翻訳者:林田清明 この作品は、クリエイティブ・コモンズ(http://creativecommons.org/licenses/by-nd/2.1/jp/)の下でライセンスされています。